#6

「お出かけかいマガミくん」

「物部先生。そうですね、ちょっと東の方に」

「アプリの活動の一環だな?うん。無事に帰ってきてくれよ、頼むから」

「ヘマはしませんよ、あとマガミってのやめて下さい」

「俺は心配なのさ。君たちの保護者としてね」

「何十人もの監督いつもお疲れさまです。マジで」

「はっは、そこまで大変じゃないさ?年齢が若いのはむしろ少ない方だから」

「そっすか。それじゃあいってきます」

「頑張れよ」

 

 

「いえええええい!!!!!」

「やったぞおお!!!!」

「ヒャッハーーー!!!!」

「いやーちゃんと完売できたねリヒト君!」

「そうであるなクニヨシ!このようにしてわれわれ三人の汗と涙といろいろの結晶が!それを求める者の手に無事渡ったというのは実に!すばらしきことである!!」

「本当にそうだ!特撮好きの仲間とも出会えて、本当に最高のイベントだった!!クニヨシ、このような機会を与えてくれて、本当に感謝している」

「いやいや、ひとえにクランプスさんの情熱あってこそですよ!」

「それでは二人とも。新刊完売を記念して、乾杯の儀を執り行おうと思う。さぁ、杯を掲げて」

「うん」

「んっ」

「「「「カンパ~イ!!」」」」 「は?」「あっ」「えっ」「……何よ」

「てめぇサブカルクソ女何勝手に入ってきてるんですかぃェ??????なんなの????処す?????マンガにかいてやるぞ??????」

「あーーーらやれるもんならやってみなさいよそんなもん慣れてるし?アタシサラスヴァティーよ舐めるんじゃ無いわよこんのオタクデーブ!!!それにアタシも写植手伝ったんだから入る権利あるわよね!?」

「あ、あの……ちょっと……ふたりとも……」

「おれ、おれは、どう、えぇ……」

 

 

「あ、これウマい!すげーウマい!これもマルコシアスさんが作ったんすか?」

「ああ、父親の会でいろいろ教えて貰っている」

「は~……これも硬派って奴だな!」

「お菓子作りならオレっちも負けないぜ?」

「うめーけど軟派には変わりねーし」

「つれないナァ」

「予もお菓子作りは得意であるぞ」

「えっマジっすか?」

「スコーンなら私も作れはしますが……」

「もしかして……何も作れねーのオイラだけじゃん!硬派じゃねーぞっ……練習してケンゴ先輩にうまいって言って貰わなきゃ……」

「ふむ……その心意気ぞ良し」

「オレっち手伝っちゃう?」

「いらねー」