#30

「そうですかそうですか」
「あの……?」
「貴方がタヂカラオさんですかそうですか」
「ノブハル、この方は一体……」
「ええっと……」
「申し遅れました。僕はサモナーズのヨルヲと申します、ええ」
「あ、自分、名前は聞いたことがあります」
「あは、ご存知でしたぁ? えへへぇ」
「……タヂカラオ先輩、お気を付けて」
「気を付けるって何にでありますかノブハル!」

「管理不行き届きって感じすか」
「サモナーズは巨大だからな、その上主君―――サンゾウ様のご意向により、ある程度放任主義だ。厳格に過ぎるのも瓦解の素だが、この様になるのは避けられん。それを前以て感知するのも我々情報部の役目だ」
「ゴロウさんすげーなぁ。で、俺達はヨルヲさんのサポートに回れば良いんすね」
「その通り。そしてこの祭は無事に行われなければならない……マルコシアス殿……ッ! オレは貴方のためにッ!」
「このあんパン旨いっすね」

「ふむふむ、キミが木のパイレーツ、タリー君だね」
「はいよー」
「キミが天の」
「ポールっスよ!」
「で、キミが水、ジョニー」
「はいはい」
「キミが火、イードル」
「うっす」
「で、冥。点々ついてるけど」
「……名前、借りてる」
「ふうん。本名は?」
「……捨てた。俺は"ブラック・サム"として生きる」
「ふうん……じゃあそういうことにしておこう。いやぁ、名簿作りも大変だなぁ」
「シュウイチさん乙でーす!! カードで遊びましょうよ」
「……俺は降りる」
「ポール、お前だけやってな」
「ええーーッ」