#37

「祭り、終わっちゃったね」
「寂しいのであります。次の祭りはいつでありますかぁ?」
「その寂しさ、僕じゃ紛らせないかな」
「教官殿……」
「ダメですヨルヲさん。ゴロウさんから言われてるんで」
タヂカラオ~~っ」
「あぁっ、教官殿!」

「くぅっ……! マルコシアス殿と祭りを回りたかった」
「ほらアンタも帰りますよさっさと」
マルコシアス殿ォッ!」
「祭りで無くともいつでも会えるでしょ」

「大収穫だね、ゴロウ」
「そうだね」
「これでやっとザオウ先輩とツァトグァさんがより強くなる……あぁ、でも火の車なのは変わらないな。食費に光熱費に、アンドヴァリさんにも話を通して……」
「シロウ、君はとりあえず休むべきだ。もう日付も変わりそうだ」
「そう、だね。ありがとう。とりあえず明日やることだけでも列挙しておこう……」
「僕が飲みたいし、ココアを作るよ。シロウもいるかい」
「それじゃ、頼もうかな」
「……シロウ、君には感謝している。君がいなければこのギルドは成り立たない」
「そう、かな。それならうれしいよ……サモナーズは俺たちの家だから、それを支えられるのは、とてもやり甲斐がある」
「そうか、ありがとう」

「お腹空いたでござるぅ~」
「我もであーる。ハチミツスイーツを所望するであるが……」
「今は拙者たちしかいないでごさるよ」
「仕方ないのであーる。ボウルの中にハチミツと卵と牛乳と食パンをぶち込むのであーる」
「わかったでござる」
「綺麗な色がつくまで焼くのであーる。そしたらハチミツとシナモンをかけるのであーる」
「おいしいでござるよ」