#31

「えぇ、コレがタコ焼きでござんす」
「そうか、コレが……少々大きいが、少年よ、食べてみるか」
「!」
「おっと……アツアツでやす、冷ましながら食べておくんなせぇ、ほれ、ふぅふぅ、ふぅふぅと」
「かたじけない。美味しいか、少年」
「~~!」
「へっへ、喜んで頂けて感無量でごぜぇやす……ウチの坊主どももコイツが好物でね」
「そうなのか。ぜひ父の会や料理研の方にも回したいものだ……」

「こう、でありますか……んん」
「どうかな」
「いざとなると、い、些か、恥ずかしいものでありますな……うう」
「お外でやりたかったんでしょ?」
「それは、その……は、早くしないとノブハルが探しに来るであります」
「僕はノブハル君に見られてもいいよ。タヂカラオさんは、見られたい?」
「えっ。自分は、その……」
「煮え切らないなぁ。らしくないですよ」
「判っております、ただ……ッはぁ」
「ここ、感じるんだ。さ、もっと見せて。晒しだしてよ」

「お、おいっ、カーシー」
「ボク、カーシー。ボクは番犬。部外者さんはお祭りに参加できないんだ。それなのに、勝手に入ってこようとしちゃ、ダメだよ。ダメ。ダメ。」
「正気になれっ、俺は中に用があるんだ」
「ダメだよ。オニワカさん。ダメだよ。それでも入ってくるんだね。ふふ。じゃあ……ボクと遊ぼっか」
「ご」

「お゙ぁぁぁあああぁぁぁ……うーっ、うぉーっ、ハァーッ…………ゆ、夢か……」
「ふぁぁ、オニワカさんどうしたの? ボク起きちゃったよ……こわい夢?」
「テメェこのっ」
「ウワーーッいたいよッぐりぐりしないでよッなんでさッ」